UNWTO、バングラデシュで仏教をテーマに観光開発会議を開催―本学からも日本の事例を紹介―
公開日 2015年11月16日
国連世界観光機関(UNWTO)とバングラデシュ人民共和国が主催する「南アジアの仏教中核地帯における仏教遺産及び巡礼路の持続可能で包括的な開発に関する国際会議」が、10月27~28日の2日間、同国首都ダッカ市にて開催されました。この会議に、本学国際観光学研究センター(CTR)設置準備室の副室長である加藤久美(観光学部教授)がゲストスピーカーとして登壇し、日本の仏教遺産や巡礼路の事例を紹介しました。
登壇する本学加藤副室長
バングラデシュは、現在人口の9割近くがイスラム教を信仰する国ですが、世界遺産に登録される「パハルプールの仏教寺院遺跡群」等仏教遺跡が点在しています。同会議は、アジアをはじめ各国からの政策決定者、観光当局者、専門家、産業関係者、非政府組織、学術機関、国際機関及びマスメディア等が集結し、仏教関連の遺跡や文化が豊富な南アジアにおける仏教をテーマとした国境を越えた観光ルートの開発と促進について、その課題や可能性を議論し、ロードマップを構築することを目的に当地で開催されたものです。加藤副室長は、本学及びCTRの説明をした後、信仰にかかわらず世界各国からの参拝者を集める高野山や、高野山を開基した空海ゆかりの巡礼路である四国遍路、仏教も影響を与えたと言われる熊野三山への熊野古道について紹介しました(*)。
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首相が会議を報せる街頭広告?
同会議には、主催者であるUNWTOのリファイ事務局長や開催国バングラデシュのハシナ首相、ブータンのワンチュク経済大臣、タイのコープカン観光?スポーツ大臣等も出席しており、同会議の目的を実現するため今後相互に協力していくことが会議全体で確認されました。
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*今回の会議出席にあたり、仏教全体の歴史的変遷やその背景について、本学と日頃より交流がある高野山大学学長の藤田光寛先生から多大なアドバイスを頂戴しました。藤田先生のご協力に心より御礼申し上げます。