12月3日の宇宙カフェは「はやぶさ2」スイングバイ観測と冬の星空のお話でした。
公開日 2015年12月03日
9月23日に開催した第50回から3ヶ月たった12月3日、和歌山大学栄谷キャンパスで久しぶりに宇宙カフェを開催しました。
10月末に吉住先生と「そろそろ12月の宇宙カフェの予定を立てないとね。何する?」と話をしていたときに「星の観察もしたいけど、12月は『はやぶさ2』や『あかつき』が話題になりそうですね」なんてことを言っていたら、なんと星の観察も「はやぶさ2」の応援もする大きなイベントになりました。
(「はやぶさ2」スイングバイのお話は前回の講演会でJAXAの吉川先生にお話いただきました!)
当日は、14時前から宇宙教育研究所のみなさんがパラボラアンテナで「はやぶさ2」からの電波受信に挑戦。
私が現地に着いたころ(14時過ぎ)には見事電波受信に成功していました。
右の方にピョコンと出ている波が「はやぶさ2」からの電波とのこと。
まだ遠くにいるから小さな波形なんだそうです。
そしてこのパラボラアンテナが向いている方に「はやぶさ2」がいるとのことで、見えないけれど思わず見上げてしまいます。
その後、時間の経過とともに「はやぶさ2」からの電波が大きくなり、移動していることもわかります。
だんだんと地球に近づいている実感が湧いてきました!
夕方になるにつれ来場者は増え、学生さんや天文ファンの方などが50人以上の方が「はやぶさ2」の応援に駆けつけてくださいました。
こんなに近くでパラボラアンテナの動きを見たり、尾久土先生や中串先生から間近で解説いただいたり、普段はなかなか体験できないことが多く、来場者からも喜びの声が聞かれました。
最後は電波の様子をモニターで見守りながら、参加者みんなで「いってらっしゃーい!」と大きな声で送り出しました!
そして、実はパラボラアンテナの近くでわーわー言っていただけでありません。
教育学部の屋上にある天文台でも60cmの光学望遠鏡を使って、「はやぶさ2」の観測に挑んでいました。
その現場とパラボラアンテナをSkypeで中継。
あいにくの曇り空で「はやぶさ2」は見られないかも…と言っていましたが、後日写真を解析してくださった富田先生からうれしいニュースが飛び込んできました。
なんと光学望遠鏡でも「はやぶさ2」をとらえていたのです!わー、すごーい!
(出典:和歌山大学教育学部屋上天文台/和歌山大学宇宙教育研究所)
左の端にうっすら伸びる線が「はやぶさ2」の軌跡だそうです。
パラボラアンテナ(電波望遠鏡)と光学望遠鏡の2つで「はやぶさ2」をとらえたのは和歌山大学だけではないでしょうか。
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この「はやぶさ2」の応援後は、教育学部に移動して冬の星空の観測!
さきほどまで天文台で「はやぶさ2」を待ち構えていた富田先生。
これまでに撮影した星の様子をいくつか見せていただき、その星のお話をうかがいました。
富田先生のお話はいつも軽快でホントに楽しい!
そして天文台に上がったのですが、残念ながら雲が晴れることなく今回も星の観察をすることはできませんでした…。
それでも望遠鏡が動く姿に参加者は「おぉ?!」と歓声をあげていました。
…次こそは星空観察を…!
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当日は寒い中、多くの方にお越しいただきありがとうございました。
「はやぶさ2」がRyuguにたどり着くのが2018年(予定)、そして地球に還ってくるのが2020年(予定)。
無事に帰って来てくれるのを願っています。
次回は年明けに開催予定です。
今年も多くの方にご参加いただきありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。