刺激に応答する高分子の開発とセンサーへの応用
カリウムイオンと錯形成して発色する高分子
光や熱、イオンや化学物質の添加などの刺激に応答して、性質(色、形状、硬さ、溶解性など)が変化する高分子は、それぞれの刺激の程度を視覚的に知ることができるセンサーとして用いることができます。本研究では、①側鎖にイオンあるいは分子を認識する部位と、これらを取り込んだ場合に色(吸収スペクトル)や蛍光(蛍光スペクトル)が変化する高分子や、②温度変化に応じて水への溶解性が変化して、溶液(溶解)とゲル化、あるいは濁度の増減が生じるような高分子、の開発を進めています。たとえば、図のような側鎖にクラウンエーテルとアントラセンを備えた高分子では、カリウムイオンを添加した場合に蛍光スペクトルが変化することがわかります。