- 論文の概要
- 人口減少に伴い,小売店の顧客数も減少している.特に,規模の小さな市区町村では人口減の影響で将来的に食品市場が現在の半分以下に縮小する自治体が出てくると予想されている.そのため,小売業界には,生き残りをかけた改革が必要になる.近年,スーパーマーケットにおいて,ポイントカードの導入率は83.5%にも上る.ポイントカードを使用し,顧客の情報をID-POSデータと参照させることで,店内をどのように見て回ったのか示す動線に加え,買ったもの,買わなかったものを可視化できる.それらの分析から見えてくる購買行動を基に,店内のレイアウトやプロモーション内容の企画?提案が可能になる. しかし,全員が会員になっているわけではない.ポイントカードを煩わしいと思い作らない人や,提示しない顧客も多い.また,複数のポイントカードの利用も増加しており,非会員顧客の割合はますます増加している.そのため,ID-POSデータの中に,年齢や性別などの情報が抜けてしまい,データを十分に活用できない.そこで,我々は,会員顧客の情報を分析して,非会員顧客の情報を推定することで,さらにID-POSデータの価値を向上できるのではないかと考えた.本研究では,ID-POSデータを用いて,会員顧客の購入情報を分析することで,非会員顧客の購入情報から,非会員顧客の年齢層と性別の推定を試みる.
- 発表中の様子1
- 発表中の様子2
- 発表時のスライド
支部大会奨励賞:田井紗瑛子さん(学部4年)
論文名:「ID-POSデータを用いた非会員顧客の年齢と性別の推定」
学会名等:第21回 2022年度 情報処理学会関西支部 支部大会
受賞日:2022年 9月18日
関連サイト:https://kansai.ipsj.or.jp/record/2022.html